精神的ストレスが要因になる
前のページで持って生まれた体質的な資質としての要因を紹介しましたが、
ここではストレスによって引き起こされる要因を見ていきましょう。
ストレスが吃音を発症させる
幼児期の過剰な精神的ストレスのはけ口として、
またはその警告として吃音を発症させる場合があります。
どもりの原因としては、精神的ストレスが要因になる場合が
一番にあげられるのではないかと、最近は考えられるようになりました。
ストレスを感じやすい性格の人が
幼児期に過剰なストレスを受ければ
多くの場合、どもりを発症してしまうのです。
幼い頃の夢や希望など、自分がやりたいと考えたことを
置かれた立場や環境から無理だと
子どもながらに理解した時に、
その小さな心の中に葛藤が生まれます。
我がままを言ってしまえばストレスの発散にもなりますが
親に迷惑をかけたり困らせてしまうと思えばそれもできず、
結果として子ども心の優しさや思いやりが
どもりを生み出してしまうのです。
どんな経験がストレスになるのか?
では、具体的にどんな経験が子どものストレスになるのでしょうか?
下に例をあげてみますね。
あなたのどもりの発症原因と思われるストレス要因に
当てはまるものはあるでしょうか。
- 幼い頃に弟や妹ができて 親の愛情がそちらにいってしまい寂しい思いをした
- お父さんが病気になってお母さんが忙しくなり怖くなった、
もしくはその逆の場合でお父さんが怖くなった
- お父さんとお母さんの関係、または嫁と姑の問題でお母さんが緊張して厳しくなった
- しつけが厳しく、「あれはやってはいけない」「これはしてはいけない」
「それはこうしなさい」とやりたいことができず、欲しいものが手に入れられなかった
- 両親が真面目で厳しい家に育った
- "良い子"であることを強いられた、もしくは自ら良い子になった
- 幼い頃、寂しくて仕方なかった
- 寂しくて辛かったけど、仕方がないことなので、
我がままや文句が言えない状況になることがあった
- やりたいことや欲しいものがいろいろあったけれど
仕方のない
ことなので、我がままが言えない状況があった - 突然、親の愛情が自分から失われたと感じたことがある
- 幼い頃にとても恐ろしい経験をした
- 友達にいじめられたことがある
- お父さんやお母さんを怖いと思ったことがある
私の家庭環境の場合
私のどもりの原因も、
この幼い頃の精神的ストレスだと思われます。
うちの実家は自営業を行っていて、
今も忙しいのですが、
当時はそれに輪をかけて忙しくしており、
幼少期にあまり親にかまわれた記憶がありません。
寂しいと思っても朝早くから夜遅くまで
忙しく働く両親の姿を見れば、そんなことは言えません。
幼い私や弟妹の世話は祖父母が主に見てくれました。
かまってもらえないのを寂しく思ったり、
それを口に出して親に言えない状況がストレスを生んだのでしょう。